医療依存度が高い人でも入居可能な「医療と介護付きの高齢者住宅」のことです。
特に、24時間体制で看護師が建物内に常駐している高齢者住宅を当社では「ナーシングホーム」と呼んでいます。
従来の高齢者住宅 |
ナーシングホーム |
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支援の度合い | 軽度〜中度対応の設備・仕様 (要介護1〜3の高齢者) |
中度〜重度対応の設備・仕様 (要介護3〜5の高齢者) |
医療重度者の 受入可否 |
受入不可 | 受入可 (末期がん、パーキンソン病など) |
事業者の 主な収益源 |
介護保険収入 (訪問介護・デイサービス) |
介護保険収入+医療保険収入 (訪問介護・訪問看護) |
入居者1人あたりの 保険収入(月) |
最大36万まで | 60〜90万 |
建物類型 |
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管轄機関関連法 | 厚生労働省高齢者住まい法 | 厚生労働省高齢者住まい法 |
居室数 | 25〜30室 | 10室前後〜30室超 |
従来型の高齢者住宅では1室あたりの売上の上限が低いため、規模を大きくしないと生産性が上がりません。
一方、ナーシングホームの場合は介護保険によるベース収入に加え、医療保険の収入も上乗せされます。そのため、1室あたりの売上が従来型の2~3倍となり、規模が小さくても高い収益力があります。
医療依存度の高い方が安心・安全な療養生活を送れる場所が全く足りていない現状があります。
人口ボリュームが最も多い団塊世代は2025年に全員75歳以上に。さらに2055年まで85歳以上の後期高齢者の割合が増大し続けます。つまり、本当に医療と介護の需要が高まるのはこれからなのです。
一方で、行政の地域医療構想により病床数は現在の60万床から40万床に削減を求められています。
65〜69歳 | 70〜74歳 | 75〜79歳 | 80〜84歳 | 85〜89歳 | 90歳以上 | |
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要介護3 | 447 | 962 | 1,613 | 2,604 | 4,052 | 5,384 |
要介護4 | 401 | 871 | 1,295 | 2,208 | 3,423 | 5,498 |
要介護5 | 327 | 722 | 1,192 | 1,754 | 2,713 | 4,066 |
合計 | 1,175 | 2,555 | 4,100 | 6,566 | 10,188 | 14,948 |
資料:厚生労働省「介護保険事業状況報告(月報)」
2020年 | 2025年 | 2040年 | |
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高齢夫婦世帯 | 107,000 | 106,000 | 101,000 |
高齢単独世帯 | 103,000 | 110,000 | 124,000 |
後期高齢者(85歳〜) | 108,890 | 116,742 | 153,037 |
認定率 | 20.50% | 22.40% | 25.00% |
資料:第8期岡山県高齢者保健福祉計画・介護保険事業支援計画(令和3年3月)
医療サービスの提供が可能な高齢者住宅の整備が追い付かず、退院後の行き場を失う人が急増。ナーシングホームの整備が急務となっています。